大正10年1月20日
「和田ポンプ店」創業
故 初代・和田守治(わだもりじ) 前橋市内にてポンプ機器の販売・取付工事を目的として「和田ポンプ店」を創業。手動式ピストンポンプの普及・販売・取付工事を開始。
手動式ピストンポンプ(通称:ガチャポン)
当時、まだつるべ式井戸が多い時代、ピストンを使い力が弱い女性や子どもでも水が汲み上げしやすくなった新型ポンプであった。汲み上げるたびに取手の支点が「ガチャガチャ」と音がしたため通称「ガチャポン」と呼ばれ親しまれる。その後、昭和30年代頃まで日常生活の中で広く使われたが、現在は庭の水巻きや災害用ポンプとして活躍している。
昭和初期~戦前 「和田商店」時代
各地の消防団・消防署に消防ポンプ・消防車両を納品。地域防災の一翼を担い始める。
昭和14年8月 室田消防団 納品
(旧 赤城県道・初代本社屋前 撮影)
当時、地方では自動車そのもの数は少なく、人または馬による搬送用車にエンジンポンプを付けた消防用ポンプ車を納品していた。撮影は初代・守治。ポンプ車が置かれた道は、まだ砂利道だった旧・赤城県道、旧・琴平町にあった初代本社屋前である。
昭和26年6月5日
株式会社「和田ポンプ店」設立
昭和22年 故 2代目・和田 操(わだ みさお) 復員後 家業に従事。
昭和26年 新しく制定された会社法に基づき初代・守治を社長として株式会社を設立。
社名は「和田ポンプ店」として2代目・操は取締役に就任。(お客様から通称「和田ポン」の名前で親しまれる)
昭和6年創業「来々軒支店」さまで発見された温度計
(改築後の店舗内にて 撮影)
株式会社設立後、受注した工事の完成記念品として贈答した温度計が発見された。
贈答から半世紀以上を経た平成26年のこと。全面改築となった来々軒さまの倉庫に大切に保管されていたものだった。贈答の詳細な年代は不明だが、電話番号が市外局番・局番ナシの「2790」の時代のものである。
※前橋市の電話番号の歴史に詳しい方からの情報提供をお待ちしています※
- 現在は当社にて所蔵 展示中 -
昭和31年8月 吾妻郡・岩島村 消防分団 納品
(旧 赤城県道・初代本社屋前 撮影)
岩島村は前年の昭和30年には他2村と合併して「原町」となり、その分団に納品した消防自動車。車体に「第○分團」と記載されているが、不明である。撮影した初代・守治は群馬県内でも一けたの免許を有していたほどの自動車愛好家であったと伝えられる。戦時の大空襲を潜り抜けた初代本社屋には、一部改築の様子がうかがえる。
昭和38年6月
現商号「株式会社 和田設備工業」 社名変更
昭和37年 初代・守治、3代目・弘
(初代本社改築後 当社・工事車両の前で撮影)
後方に写る社屋の屋号は「和田ポンプ店」だが車両表示は社名決定前の「和田工業」となっている。この時代、車両表示の電話番号は「2.2790」で市外局番ナシの局番1ケタとなっている。来々軒さまの温度計からの10年あまり後の変化である。
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昭和30年代の当社の代表的な工事(当社記録より)
- 昭和36年8月~昭和37年10月
- ホテル湖城閣さま 給排水衛生暖房設備
- 昭和37年9月~昭和37年12月
- 群馬県 赤城大沼荘 給排水衛生設備
- 昭和39年1月~昭和39年11月
- (株)スズランさま 店舗新設給排水衛生暖房設備
昭和42年5月
前・2代目本社屋(2階建て棟) 新築
昭和46年5月
資本金7,500千円へ増資
昭和46年6月
2代目・操 代表取締役に就任
昭和47年5月
前・2代目本社屋(3階建て棟) 増築
業容拡大と共に2階建て・3階建ての2棟からなる連結した前・2代目本社屋が完成。
昭和40年代の当社の代表的な工事(当社記録より)
- 昭和46年11月~昭和47年6月
- 群馬県 農業試験場新築 機械設備
- 昭和44年8月~昭和45年2月
- 小野里工業(株)さま 本社社屋新築 給排水衛生冷暖房設備
- 昭和41年5月~昭和41年11月
- 沼田土建(株)さま 月夜野町立桃野小 給排水衛生設備
昭和53年9月
資本金21,000千円へ増資
昭和58年
初代・守治 逝去
昭和59年
現代表取締役社長 3代目・弘(ひろし) 同業他社の修養を経て入社
昭和63年6月
3代目・弘 取締役に就任
昭和50~60年代の当社の代表的な工事(当社記録より)
- 昭和54年11月~昭和56年2月
- 群馬県 二葉養護学校第1・第2期増築 機械設備
- 昭和54年5月~昭和56年4月
- 前橋市 新庁舎 空気調和設備・給排水衛生設備
- 昭和55年12月~昭和57年1月
- 群馬県 小児医療センター 衛生設備
- 昭和61年10月~昭和62年3月
- 前橋市 南橘第四団地 排水処理施設設置
- 昭和62年10月~昭和63年12月
- 群馬県 前橋合同庁舎 空調設備
平成3年1月
資本金35,000千円へ増資
平成5年6月
2代目・操 取締役会長に就任
3代目・弘 代表取締役社長に就任
平成6年2月
本社屋並びに倉庫棟 新築・全面移転
都市化の進行から旧・市街地の創業地である前本社屋(住吉町)を全面移転。
本社屋移転にあわせて倉庫施設(三俣町)も全面移転。
1000坪の敷地に本社屋と倉庫棟(上細井町)を連結して新築。
業務の集約化を計ると共に業容増強を続け現在に至る。
現社屋 コンセプト
太陽のように温かく・ランドマークとなる建物として「地中海カラー」をテーマに美術専門家に外装のカラーリングを依頼。社屋への導入路面にミラーガラスを配置して四季の青空や雲がうつるように設計された建物は「水と空気」を扱う当社のコンセプトに連なっている。
※平成以降の当社の代表的な工事は「平成15年以降の公共施設、学校、病院など主要工事実績」をご参照下さい。