神様が人間に見つからないように宝物を隠そうと思いました
最初は いちばん高い山のてっぺんに隠そうとしました
でも人間なら いちばん高い山のてっぺんに
たどりつくかもしれないな と考えました
そこで いちばん深い海の底に隠そうとしました
でも人間なら いつかいちばん深い海の底にも
たどりつくかもしれないな と考え直しました
そうだ 地球の真ん中に隠すとしよう!
あそこなら人間にもけっしてたどりつけまい
でも なんとなく そこにも人間はたどりつけそうな気がしました
とうとう 神様はいいことを思いつきました
そうだ 人間の中に隠そう
いくら人間でも 自分の中を探そうとは思いつくまい・・・
先日、このような寓話を「うまくいく人が仕事以外でやっていること99」
というギリシャ人の方が書いた本で読みました。
なるほど。さすがは神様です。
「世の中で、自分がもっとも理解してない人とは自分自身」
という言葉をずっと前に耳にした記憶があります。
その点、他の人を理解する・知ろうとするよりも。
自分を知ること・理解することの方が難しいとも感じます。
そしてもう一つ。
自分の中にこそ、神様が隠してくれた宝物があるわけで。
別の言い方をすれば、日常の何気ない普段の生活の中に。
宝物があるのだとも感じました。
詩人であり、小説家であり、劇作家でもある、有名なゲーテも。
自分の足元を深く掘りなさい そこに必ず泉がある
という言葉を残しているそうです・・・。